シアトルに進学しよう

シアトルの大学に留学する学生のみなさんへ

アメリカの西の玄関口、シアトルはアメリカ北西部、カナダとの国境に接したワシントン州における経済の中心都市です。

名門大学、ワシントン大学(UW)もこの都市にあり、多くの留学生が、卒業資格を目指し、勉学に勤しんでいます。日本人が高校卒業後にUWのような名門校へ直接出願、入学許可を得るのは至難の業、また学費も非常に高額です。

そんなこともあってか、シアトルとその周辺にあるコミュニティカレッジへ進学して、4年制大学の3年次編入を目指す留学生が増加中。

このページでは、シアトルとその近郊のコミュニテイカレッジのご紹介と4年制大学への編入についてご案内いたします。進路にアメリカ進学留学をお考えのあなた、ここで「コミカレからの編入学」システムがスッキリ理解りますよ!

シアトルの大学へ留学するなら

アメリカのコミカレから大学への編入学留学、について調べてみるとカリフォルニア州に続き、ワシントン州シアトル周辺のコミュニティカレッジ(コミカレ)留学の紹介が妙に多いなあ、と感じたことはありませんか?

それもそのはず、ワシントン州、シアトルとその周辺にあるコミカレでは4年制大学への単位移行に関する制度が整っているからなんです。こうしたことから、これまでシアトル近郊の多くのコミカレへ、日本人を含む多くの留学生が集まる結果となりました。

シアトル周辺のコミカレに通う多くの留学生が目標としている編入先大学にワシントン大学(UW)があります。

まずはこのUWに、日本の高校を卒業したあとに直接、出願をする場合、どれだけのものを用意しなければならないか、最初にチェックしてみましょう

ワシントン大学に直接出願は可能か?

早速、シアトルにあるワシントン大学に留学生が出願する場合に何が必要か、見ていきましょう。

UW出願に必要な書類

  1. 高校の英文成績証明書(出せるところまで)
  2. 高校の英文卒業証明書(または見込)
  3. 英文残高証明書
  4. 英文エッセイ
  5. 英語力証明およびSAT/ACTスコア

1.英文成績証明書

日本で通っていた高校に、英文で成績証明書を出してもらう必要があります。また、GPA(成績平均点)を算出してもらうよう学校の先生に依頼しておきましょう。

GPAとは、英数国社理、だけでなく、全強化の成績平均点です。GPAは最高数値を4.0としていますが、UWに出願する留学生の多くは、4.0に限りなく近い成績です。受験勉強に必要な科目だけでなく、全科目の勉強を、高校でしっかりしておかなければならない、ということですね。

2.英文卒業証明書(または見込)

高校3年生の場合には、まだ卒業をしていない時期の出願となるため、通っている高校に卒業見込証明書を英文で作成してもらいます。ワシントン大学は留学生の入学を秋学期に限定しており、その出願期間を前年の9月から11月半ば(2019年の場合、2018年9月1日~11月15日まで)としているためです。

英文残高証明書

アメリカのコミカレ、または大学、さらに語学学校でも学生ビザを申請する場合にはこの英文残高証明書が必要となります。コミカレや大学の場合には、各機関が提示している、アカデミックイヤー(約9ヶ月)の概算費用額以上の金額があることを証明しなければなりません。

ワシントン大学は約9ヶ月のアカデミックイヤーあたりの留学生向け概算費用を以下としています(2018-19年)

UW概算費用詳細

  • 教材費 US$900
  • 生活費(滞在・食費含む)  US$15,936
  • 個人費(お小遣いその他) US$2,265
  • 通学費 US$1,296
  • 授業料 US$11,207+US$36,587
  • 合計 US$56,984

つまり、US$56,984(約855万円)強の残高証明書を英文で作成してもらう必要があります。

高校生でこれだけの大金を貯金している人はそう多くはないはず、ほとんどの場合は保護者の英文残高証明書を提出することになります。

ちなみにですが、この概算費用はあくまで留学生がシェアアパートなどで暮らした場合の費用です。日本人は多くが生活感があって学校に近い部屋を選ぶ傾向にあるので、実際はより高くなりがち、ということをご留意いただければと思います。

英文エッセイ

フォーマルな英語で

UW曰く、「出願において大事な部分となるエッセイ」は、英文で最長でも500語以内にまとめなければなりません。内容は以下としています。

  1. あなたの人生や経験、性格について
  2. 誰かのためにあなたが行ったこと、チャレンジして得られたもの
  3. あなたの信じている、または信じてきた信念、もし変わったならその詳細
  4. 10代の今だから感じるもっとも厳しい事柄、逆に最も利点となる点、友や兄弟に伝えたい助言
  5. 自由テーマ

この5つからテーマを選びます。ちなみに良いエッセイというものは300~400語で収まっているとのことです。

さらに、ショートレスポンスとして、「家族やコミュニティというものは我々と我々独自の世界観を受け入れてくれません。コミュニティ、とはあなたの属する文化的な団体、親族、宗教、ご近所や学校、スポーツチームや同僚などを指します。

あなたはワシントン大学の多様性をあなたの世界を形作るものとして、あなたの世界観にどのように加えるか、説明してください」という内容を300語以内で述べる必要があります。

それから必須ではありませんが、あなた自身について200語を上限に説明することも可能、特殊な専攻への出願や、将来の夢、勉強をするために困難があったならその内容や、家族や仕事のために制限された活動、学校に通うのに通常はない制限があったりすれば記述できます。

最後に、内容も大事ですが、スペル、文法や句読点も考慮されます、友人への手紙ではなく、出願書類の一部であることを忘れず、フォーマルに書くように、としています、気をつけましょう。

英語力証明およびSAT/ACTスコア

ワシントン大学はアメリカの大学であり、留学生として勉強をするには大学の講義を正しく理解できるだけの英語力を有していることを証明しなければなりません。

留学生に求められる英語力は以下の通り。

UW必須英語力

TOEFLiBT 76以上(推奨スコア92以上)
IELTS 6.0以上(推奨スコア7.0以上)

もしあなたがこれまで、日本の大学受験のための英語、または英検やTOEICなどの勉強のみをしてきた場合には、これらのスコア取得に時間を要することでしょう。一度、これらのテストの問題集や単語集を覗いてみると分かりますが、非常に難解です。その他、アメリカの大学へ出願する際の学力テストとなるSATやACTと呼ばれるテストの成績を提出することも可能です。

上記語学力証明に関しては、年末までに提出することが義務づけられています。生徒・学生の方でなく、社会人の方が出願をお考えの場合、TOEFLやIELTSなどの語学力証明は有効期限が2年となっている点に注意が必要です。さて、長々と書いてきたシアトル、ワシントン大学への留学生の出願方法についてですが、お伝えしたかったことは1つだけなんです。

日本の高校を卒業して、アメリカの大学へ出願するのって難しい。

今更か!と言われてしまいそうですが、どのように難しく厳しいか、お分かりいただけたのではないでしょうか。

そしてその上で、なぜ、シアトルとその周辺のコミカレ進学留学に人気が集まっているのか、次に説明をさせてもらいたいと思います。

英語の語学力不要、高等学校を卒業した18歳以上なら入学できるコミカレ

コミカレからスタート!

4年制大学に対し、コミカレの出願はハードルが大きく下がります。日本の高校の英文成績証明書・卒業証明(または見込)も提出こそするものの、よほどひどくない限り入学許可が出ます。また求められる英語力もぐっと下がり、コミカレによっては英語力がなくても入学許可が出る学校まであります。

言い方を変えれば、「普通に高校生活を送ってきて、英語もそんなに得意じゃない」場合でも、受験時期を迎えアメリカ進学留学を真剣に考えるようになったのであれば、コミカレからアメリカでの4年制大学への進学に向けた留学が可能になるわけです。

この表現方法、アメリカのコミカレから大学編入、などと表現する留学エージェントもいます。でも、「だめですよ、だまされたら!!」

ここから先、受験時期が近づいてアメリカ進学留学もいいかも、と思い始めたあなた、それからその保護者の方に是非、お読みいただきたい内容です。あなたがアメリカ留学を検討しはじめて、ワシントン州シアトルにあるコミカレへの出願を考えはじめたとしますね。

アメリカ進学留学を取り扱う留学エージェントに問合せをしてみると、「シアトルのあるワシントン州は編入制度が整っている」「たくさん良いコミカレがある」「しっかり勉強すればワシントン大学への進学だって可能」、と利点ばかりが届くことが考えられます。

ぱっと見、シアトル進学留学って良いことづくめと思ってしまうのですが、世の中そんなに甘くはありません。コミカレから、大学編入、そして大学卒業のための留学までがいかに大変なのか、説明していきます。

英語から抜け出すのが本当に大変

まず最初にぶつかる壁が英語、語学力です。コミカレの中には、英語スコアなしでも入学を認める学校がある、というお話をしましたが、実際に入学するとこんなカラクリがあります。

入学初日、留学生だけでなく、現地アメリカ人を含む入学生は学力テストを受けます。英語、数学からなるテストなのですが、このテストの結果によって科目としての英語をどのレベルから始められるかが決まります。

コミカレにはそれぞれに多様なプログラムがありますが、どのコースでも必須科目というものがあります。文系であれば歴史や、理系であれば化学や物理ですね。しかし、それらを受講する場合、「前提条件」として、英語科目を修了していなければ履修ができないんです。

シアトル近郊のコミカレで、そうした前提条件となる英語科目はENGL101。じゃあこの科目を履修して単位が貰えれば良いのか、というと、そう簡単ではないんです。英語科目にはレベルがあり、ENGL101という科目はカレッジで講義を受けても問題ない英語力を身につけるためのコースとなっています。

このコースを受講するには、入学時の英語テストで規定の成績を取るか、6レベルある英語コースの最上位レベルを修了している必要があります。日本で英検2級くらいの語学力だと英語コースのレベル3または4くらいに入り、シアトルセントラルカレッジでカレッジコースを開始するまでに半年~1年かかります。

※アメリカに進学留学を希望する多くの学生のみなさまから、「英語コースを修了するまでにどれくらいの期間がかかりますか?」という質問をよくいただきましたが、こればかりは「あなた次第」です。

英語コースに時間がかかる=お金がかかる

シアトルセントラルカレッジに入学したは良いものの、カレッジコースをスタートするまでに1年かかったとします。合計で3年、コミカレで学ぶことになるわけですね。

留学期間が1年伸びるのか、で終わりそうですがとんでもありません。シアトルセントラルカレッジでの留学費用のご案内と一緒に、それがどれだけ大変な事かを説明していきます。

シアトルセントラルカレッジのウェブサイト上で、年間概算費用は以下のように説明されています。

シアトルセントラル2018-2019年 アカデミックイヤー(9ヶ月)概算費用

SCC概算費用

  • 授業料 US$9457.50
  • 雑費 US$357
  • 生活費(滞在・食費含む)  US$6,750
  • 教材費 US$1,050
  • 保険費 US$1149.66
  • 通学費 US$375
  • 個人費(お小遣いその他) US$1,800
  • 合計 US$20939.16

上記は、9ヶ月間、留学生が最低限必要な単位を取得してシェアアパートで生活した場合にかかるであろう費用です。1年(12ヶ月)英語コースにかかるのであれば、3ヶ月分を加算してUS$27919、日本円で約420万円ほどかかることになるわけです。

コミカレは入学が容易で、頑張れば4年制大学の3年次編入は可能ですが、留学前に英語の準備をしておかなければ予算の問題から、途中で帰国せざるを得なくなることも少なくありません。

シアトルセントラルカレッジ→ワシントン大学へ編入できた場合の費用

あなたが英語力を身につけ、3年間でシアトルセントラルカレッジを卒業、ワシントン大学へ編入できたとして、いくらくらいの留学費用が必要になるでしょうか。それぞれの概算費用を単純に掛け算・足し算してみましょう。ワシントン大学の費用には、アカデミックイヤーに3ヶ月分の留学費用を合算しています。

シアトルセントラルカレッジ ワシントン大学
(US$27919×3年間)+(US$75,979×2年間)=US$235,715

日本円で約3,540万円かかる計算、卒業までに莫大な留学費用がかかることがお分かりいただけるかと思います。コミカレからの編入がおすすめであるポイントに4年制大学への直接進学留学との学費の差があります。

ワシントン大学の最初の2年間で学ぶ基礎教養を、シアトルセントラルカレッジで勉強することで、1年間あたり、US$75,979-US$27,919=US$48,060ドル、約720万円の留学費用の節約になります。

もしワシントン大学に直接出願、入学をして4年間留学をした場合、US$303,916、約4,560万円かかるのを考えると、仮に直接入学できる成績や英語力があっても、留学費用節約の意味でシアトルセントラルカレッジ、またはその他のコミカレへ入学することを選ぶ方が良いですよね。

出願の厳しさや手間だけでなく、留学費用を抑える意味でも大学直接出願ではなく、コミカレからスタートする方がおすすめ、ということがお分かりいただけたのではないでしょうか。

実はその他にも、コミカレからスタートすることで海外の大学での勉強法、日本の大学のように受け身では単位がもらえず、良い成績をもらえない、積極的にディベート、プレゼンに参加しなければならないことが分かる、というメリットもあったりします。

逆にコミカレ、大学進学留学をお考えのあなたが知っておかなければならない点として、平日5日のうち、2、3日はほぼ徹夜の勉強が当たり前、4年制大学も単位を落とせば、2年半、3年近く通わなければならないリスクがあります。

これらを踏まえ、ご理解いただいた上で、シアトルセントラルカレッジを始めとするコミカレからのアメリカ進学留学をご検討いただければと思います。

さて次は、シアトル近郊のコミカレにはどのような学校があるか、具体的にピックアップしてみたいと思います。

人気のビジネス、情報工学、
どのカレッジで専攻は何にする?

どのコミカレで何を学ぶ?

シアトル近郊にはたくさんのコミカレがあります。これからいくつか、おすすめのコミカレをご案内していきますが、その前に1つだけ注意点を。

コミカレ留学に関するお問合せに多い質問として、「どのコミカレがシアトル周辺で”レベルが高い”ですか?」というものがあります。

その答えは「全部一緒」です。コミカレで学ぶ科目はどこで学んでも同じ内容であり、日本の学校ランキングのようにどこがレベルが高いなどはありません。

また編入率の高さを気にする方もいらっしゃいますが、シアトルセントラルカレッジのワシントン大学への編入率が高い理由は「近いから」です。ワシントン州内から同じ成績で出願し、シアトルセントラルカレッジじゃないから不利になることはありません。

コミカレを選ぶ際には、あなたがどういう環境で留学をしたいか、規模や場所などでシアトル近郊の学校をお選びいただければと思います。それでは、ワシントン州、シアトル周辺のコミカレを紹介させていただきますね。

シアトルセントラルカレッジ

ダウンタウンにあるコミカレ

シアトルのダウンタウンから坂を登った場所にあるコミカレで、シアトル中心部にあります。私は実際、シアトルセントラルカレッジのキャンパスにお邪魔したことがあります。レンガ調の綺麗な建物の目の前には電停があり、また道を挟んだ向かいにレジデンスやスポーツジムもあります。

大学編入コースに人気があるのはもちろん、ビジネス、それからコンピューターサイエンス、調理コースに人気があり、英語力コースも整っているので、シアトルの都市部への留学がしたいあなたにおすすめのコミカレです。

ノースシアトルカレッジ

文字とおり、シアトルから北へ約30分の場所にあるノースシアトルカレッジ。シアトルセントラルカレッジ同様、大学編入コースに人気があり、その他はビジネスコースや幼児教育コースも提供しています。

ところであなたは、シアトルセントラルやノースシアトルなどのシアトルカレッジ群には、大学編入保証プログラムがあることをご存知でしょうか。

卒業時のGPAが一定値以上であれば、提携している4年制大学への編入が保証、または優先的に考慮されるというもので、ワシントン州の大学だけでなく、カリフォルニア州の大学も含まれています。ご興味をお持ちいただけましたら留学ランドへお問合せを、詳細を別途、ご案内いたします。

エドモンズコミュニティカレッジ

シアトルダウンタウンから北へ約1時間弱、リンウッドという街にあるコミカレがエドモンズコミュニティカレッジです。

日本人スタッフが常駐していること、それからシアトル中心部から離れているので留学費用(特に家賃)が抑えられるなどの理由から留学生に人気の高い学校。

大学編入はもちろん、ビジネス、IT、ホスピタリティ(旅行業やホテル業に必要)に人気があります。シアトル郊外のコミカレですが、学校近くに大きなショッピングモールがあり、コミカレ周辺に留学生向けアパートも多く環境が整っているのでおすすめですよ。

カスケーディアカレッジ

シアトルのダウンタウンから北東へ1時間弱、カスケーディアカレッジはワシントン大学ボセル校に隣接しているコミカレです。

これまで紹介してきたシアトル周辺のコミカレ群との大きな違いはその規模。カスケーディアカレッジはやや小さめの学生数5,000名の学校です。特に理系の大学編入コースに人気がある学校で、日本人スタッフもいらっしゃいます。大学編入をする学生比率(留学生含む)が高いコミカレでもありますね。

グリーンリバーカレッジ

緑の中にあるコミカレ

シアトルから車で南東へ約1時間、緑の森に囲まれたオーバーンの街にあるのがグリーンリバーカレッジです。

本当に森の中にあるコミカレですが、施設は近代的で非常に綺麗です。他のコミカレ同様、大学進学コースへの人気が高い学校ですが、航空学(Aviation)に注力しており、パイロットシュミレータシステムも導入しています。

将来、航空学関係の仕事をお考えの留学生向けの学校でもあります。シアトル郊外の静かな自然の中、集中して勉強したい留学生向けであり、勉強以外にやることがない環境となっています。

その他にも、ワシントン州シアトル近郊にはたくさんのコミカレがあります。あなたが今、アメリカへの大学進学留学をご検中なのであれば是非、シアトルおよびその近郊のコミカレも留学先としてお考えいただければと思います。

たくさんありすぎてわからなくなってきた、などの場合には是非一度、留学ランドへご連絡を。経験豊かな留学カウンセラーがシアトル、及びその周辺のコミカレから、あなたにぴったりの留学先のコミカレを選ぶのお手伝いをさせていただきます。

あなたのシアトル進学留学が実り多いものになりますことを心よりお祈りいたしております。

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